最近、幼児から小学校低学年ぐらいの子供に滲出性中耳炎が増えています。
滲出性中耳炎とは、鼓膜の奥に液体がたまる中耳炎のことです。この液体には、サラサラしたものから粘っこいものまであり、滲出液や貯留液と呼ばれています。
中耳腔にこのような液体がたまると、鼓膜などの働きが悪くなり、音がきちんと伝わらなくなります。そのため、聞こえが悪くなるのです。
滲出性中耳炎の症状は、ちょうど山に登ったときの耳が詰まった感じと似ています。大人では、難聴を訴え、耳に栓をしているような感じを伴い、自分の声が耳に響く感じがしたり、また耳の中で水の音がしたりします。
大人はこのように症状を訴えることが出来ますが、子供、特に幼児では自分から症状を訴えることは少ないので、なかなか見つけられないことがあります。
子供の様子をよく観察し、以下の状態があるようでしたら滲出性中耳炎の可能性を疑ってください。
1 テレビの音を大きくする、呼んでも返事がない、声が大きいなどの症状があれば、難聴の可能性があります。
2 赤ちゃんの場合、よく風邪をひき、機嫌の悪い日が多いときは、中耳炎の可能性があります。
3 よく耳を触っている。
4 以前中耳炎を起こしたことがあり、風邪の後に咳や鼻水、鼻づまりが長引くときは中耳炎を再発している可能性があります。
5 耳の痛み(軽いことが多い)を訴える。
6 イビキが大きい
などが滲出性中耳炎の特徴としてあげられます。
滲出性中耳炎の難聴の程度は軽いものですが、放置しておくと、数年、あるいは十数年後には、治療してもなかなか回復しないほどの難聴になることがあります。大きな手術をしなければ治らない慢性中耳炎になることもあります。
早期発見して、子供のうちにきちんとした治療を受けるようにしましょう。しかし、中耳炎は再発しやすく、しかも治りにくいのが特徴ですので治療は2~3年、また数年に渡ることもあります。
中耳炎は万病のもと!風邪をひかないよう食生活に気をつけたり、定期的に耳を診察してもらうなど、日頃から気をつけてあげましょう。
急性中耳炎とは、風邪をひいたときに起こりやすく、主な症状としては、熱が出る、耳がいたむ、耳垂れが出る、難聴が起こる、耳が詰まった感じがするなどです。大人の場合は熱がでないことが多いです。
そもそも中耳炎とは、鼻の奥にいる細菌が耳に感染することによって起こる病気のことを言います。
鼻の奥の部分と中耳とは、耳管と言う細い管で繋がっています。「中耳炎」は鼻の奥にいる細菌が耳管を通って中耳に感染することで起こります。子供は耳管が短く、傾斜もなだらかな為、細菌が中耳に到達しやすくなっています。そのため「中耳炎」は5、6歳までの子供に多いのです。
急性中耳炎をほっておくと「慢性中耳炎」になることもあります。
急性中耳炎を治りきらないままほっておくと、鼓膜に穴があきます。これをそのままの状態にしておくと、再び中耳炎が起こったときに、中耳にたまったものが耳垂れとして出てきます。これを「慢性化膿性中耳炎」と言います。鼓膜に穴があいている為難聴も起こります。
急性中耳炎の処置方法として、症状が軽い場合は解熱剤などで熱を下げて、体調をよくしてあげることで治りますが、38度以上の熱があったり、耳垂れを伴っているなど、症状が比較的重い場合に抗生物質を服用して、体内の細菌を取り除く必要があります。
中耳に膿がたまっている場合は、鼓膜を少しだけ切開して膿を出すこともあります。切り口はちいさいのですぐにふさがり、聴力に影響を与えることはありません。
このようなことにならない為にも、普段からの予防が大切になってきます。
普段から鼻をかみ、鼻の通気性をよくすること、また、風邪のときは特に鼻の中の細菌が中耳へ行かないようにしっかりと、こまめに鼻をかむようにしましょう。
言葉が離せない乳幼児などは症状を上手く伝えることが出来ませんので、耳に手をやる、不機嫌になるなど、子供の様子をチェックして早く察知してあげることが大切です。
赤ちゃんの病気で意外に多いのが耳のトラブル、「中耳炎」です。
中耳炎には大きく分けて急性中耳炎と滲出性中耳炎の2種類があります。どちらの中耳炎も生後6ヶ月から5歳くらいまでの子供に多く、原因は主に風邪です。
鼓膜の内側には鼻と耳をつなぐ耳感があります。耳管は普段は閉じていますが、物を飲み込んだり、咳やくしゃみをしたりすると開いて、鼻から耳に空気が入ります。風邪をひいて細菌感染を起こすと、黄色い鼻水が鼻の中にたまり、くしゃみや咳などによって、この鼻水が耳管を通って耳に入ります。そしてカか耳で炎症が起き、中耳炎となるのです。
赤ちゃんお耳管は大人と違い短いので鼻やのどの細菌やウイルスがかんたんに中耳に入り込んでしまいます。そのため中耳炎は子供に多く見られるのです。
普通症状としては、耳がいたい、聞こえが悪いなどがありますが、赤ちゃんの場合は自分でそれを伝えることが出来ません。ですので、赤ちゃんの場合は、機嫌が悪い、夜鳴きをする、ミルクののみが悪い、しきりに耳を触ろうとする、首を振る、一定の時間を置いて大泣きしたり泣き止んだりを繰り返すと言った仕草や様子が見られたら中耳炎を疑ってください。
中耳炎にかかったとしても、軽いうちであれば抗生物質などの薬を飲むことでおさまります。薬を飲むとすぐに症状が和らぎますが、中途半端に服用をやめると慢性化する原因になりますので、必ず医師の指示に従ってください。
中耳炎は風邪が原因でおこるの事が多いので、風邪のケアを怠らないことが大切です。
たまった鼻水はノーズクリーナーなどでこまめに吸い取るようにしてあげましょう。
また、小学校に入学する頃には耳管も細くなるので、自然と中耳炎を起こしにくくなってきます。
真珠腫性中耳炎というものをご存知でしょうか。
真珠腫性中耳炎というのは、耳管の働きが悪く中耳腔の換気がうまく出来てないときや、浸出性中耳炎が治りにくく鼓膜が内方に癒着し中耳内部に皮膚の袋ができ、骨を破壊するとても厄介な中耳炎です。これを継続性といいます。
まれに症状がなく、先天的に表皮組織が中耳にあって拡大する症例もあります。これを先天性といいます。
鼓膜の上端の小さい弛緩部の穿孔、鼓膜の縁まで穿孔が及んだ辺緑性の穿孔、鼓膜の広い緊張部全体がなくなった全穿孔で発生しやすくなります。
放置していると、中耳周辺の内耳や脳膜などにも炎症が広がることのある恐ろしい病気です。
治療には、危険な合併症が起こる可能性を避けるため、手術が必要になります。
では、真珠腫性中耳炎の症状はどんなものなのでしょうか。
真珠種が小さいときや、感染が弱いときには自覚症状はほとんどありません。しかし、病変が耳小骨に及んだり、鼓膜の欠損が拡大すると聞こえが悪くなっていきます。また、耳周辺の骨の破壊がひどくなると、腐ったような悪臭や血液の混じった耳垂れが出てきます。
真珠種が大きくなり、骨の破壊が周囲の器官にまで及ぶと、まめい、耳鳴り、難聴などを伴う内耳炎を起こしたり、顔面神経麻痺や髄膜炎、敗血症をと言った危険な合併症を引き起こすことがあります。
もし、悪臭のある耳垂れ、難聴といった症状がある場合は、大至急医師の診断を受けるようにしてください。
慢性中耳炎とは、急性中耳炎や浸出性中耳炎、鼓膜外傷などが治りきらずに、鼓膜に穿孔を残したままの状態になっていることを言います。
正常な耳とは違い、慢性中耳炎の耳では外耳道から中耳腔へと細菌の進入が簡単にできるので、感染を繰り返すことが多いのです。完治させるためには手術が必要となります。
最も多く見られる症状は、耳垂れと難聴です。耳垂れは感染のあるときのみに見られるのがほとんどなので、断続的です。難聴はゆっくりと進行するので、自覚があまりない場合もあります。増悪緩解を繰り返すうちに、耳小骨や内耳にも異常をきたし、混同性難聴となることが多いです。
治療法としてまず大切なのは耳を清潔に保つことです。耳の消毒、洗浄などの処置や、抗生物質の投与によって、感染を抑え耳垂れを止めなければいけません。その上で感音難聴が高度な場合を除いて、手術に踏み切るといった事が多いです。
手術の目的は、耳垂れをとめることと、聴力の保存です。術式は実にさまざまで、患者さんごとの病状におおじて選択されます。2回に分けて行われることもあります。
鼓膜穿孔のみで中耳の変化が少ない場合では、日帰り手術も可能になっています。
耳鼻咽喉科のほうでは耳の病気について検査をおこなっているので、気になる方は一度受診して見られてはどうでしょうか。
検査方法は主に手術用顕微鏡などを用いて鼓膜を丁寧に観察します。この方法で診断がつく場合がほとんどですが、耳垂れがある場合は、原因菌を判定するため、細菌の検査をおこないます。慢性中耳炎の場合は黄色ブドウ球菌や緑膿菌、プロテウス属の菌などが多く見られます。
中耳炎は早期発見、早期治療が大切になります。慢性化する前に治しきりましょう。
耳の病気で有名なものに中耳炎という病気が上げられます。中耳炎とは耳の中にできる炎症のことです。耳の中で細菌に感染することで炎症を起こします。
中耳炎の主な症状は、耳の痛みや耳垂れ、難聴、耳が詰まったような感じのする耳閉感などがあります。その中でも中耳炎にはいくつかの種類があり、どの中耳炎にかかっているかによって対処方法も異なってきます
急性中耳炎はその名のごとく、突然中耳炎にかかってしまうことです。一般的に急性中耳炎のことを「中耳炎」として扱っています。耳の痛み、耳が聞こえづらくなる、耳鳴りはどの症状をもたらします。
慢性中耳炎、これは急性中耳炎がひどくなってしまった状態です。鼓膜に穴が開き、そこに細菌がたまるので耳垂れを起こします。急性中耳炎のときより耳が聞こえづらくなります。
真珠腫性中耳炎は、普通なじみのない中耳炎です。鼓膜の中にカスが溜まることで起こり、頭まで到達すると死に至る事のある怖い中耳炎です。慢性中耳炎がさらにひどくなることで、悪臭を放つ耳垂れやめまいを引き起こす状態を言います。
小さい子供に増えているのは浸出性中耳炎です。主な症状としては、耳を頻繁に触るようになったり、呼びかけに反応しなくなったりします。小さい子供に多い病気なのでこういった症状の見られるときは注意しましょう。
一番大変な中耳炎がこの好酸球性中耳炎です。中耳の粘膜に好酸球が入り込むことで起こる中耳炎で、治療が難しいとされています。症状は耳が聞こえづらくなったり、耳鳴りなども同時に起きます。喘息の人が特に発症しやすいので喘息持ちの方は特に注意が必要です。
このように中耳炎といっても種類はさまざま、そして治療法もさまざまです。
耳の調子があまりよくない場合は中耳炎か何かにかかっているんではないかと、自分の体に疑いをかけ病院へ行くようにしましょう。
飛行機に乗ったときなど、耳が詰まった感じがしたり、耳が痛くなった経験をお持ちの方は多いと思います。上昇や加工などによって機内の気圧が変化するために、こういった症状が起こることが多く見られますこれを航空性中耳炎と呼んでいます
航空性中耳炎の原因は主に気圧の変化です。中耳には少量の空気が入っており、耳管と呼ばれる管で咽頭部とつながっています。
この耳管は通常時閉じていますが、開閉し空気が通ることによって外部の気圧と中耳の気圧を一定に保っています。しかし、飛行機の離着陸時などの急激な気圧の変化によって耳管が閉じたままになり、鼓膜の内側と外側で気圧の差が生じて起こるのが航空性中耳炎なのです。
敬称の場合、耳が詰まるような感じや軽い痛みがありますが、治療などをおこなわなくても数分から数時間で治ってしまいます。
しかし、体調が悪かったり、アレルギー性鼻炎などがある方は症状が重く、針で刺されるような激しい耳の痛みや、低い耳鳴りが現れます。この症状は適当な治療をおこなわなければ数時間から数日間続きます。さらに重症になると鼓膜の内側に血が混ざった浸出液が溜まり、痛みもさらに激しくなっていきます。
治療法としては、バルサルバ法というものがあります。この方法はスキューバダイビングで用いられている方法で、いわゆる耳抜きというものです。
最初に鼻をかみます。次に鼻とつまんで空気を吸い込み、口を閉じて吸い込んだ息を耳へと送り込みます。
この動作を耳が抜ける感じがするまで数回繰り返します。あまり強くやると鼓膜に傷をつける可能性があるので気をつけましょう。
それでも治らない場合は、着陸後速やかに耳鼻科を受診しましょう。
滲出性中耳炎の治療で主に用いられる方法として、鼓膜にチューブを立てるという治療法があります。これには、切開後に切開穴が閉鎖して粘液が出きらない場合にまた切開を繰り返さなければならない事態を防ぐため、しばらくの間鼓膜に穴が開いている状態にし、空気の流れをよくすることで中耳の中の液の排出と粘膜改善を図る目的があります。
もちろん聴力改善の効果もあることながら、しばらくチューブを立てることで密室状態だった中耳内部に風とおしをしたら、粘膜が非常に軽快するからという目的もあります。
また、反覆性中耳炎や難治性中耳炎の治療の際もチューブを使います。
これは、1歳前後の小児に多く、PRSPなどの細菌が原因となり中耳炎を繰り返すことでかかります。その際免疫力の上がる2歳半から3歳ごろまでチューブをつけ、中耳炎の予防や早期治療を目的としています。
大人の場合は局部麻酔でいいのですが、小児の場合局部麻酔でなあばれてしまうので全身麻酔を使うことになります。全身麻酔を言う点から100パーセント安全な手術とはいえませんが、リスクは極めて少ないと思われます。
また、チューブを立てている間は水泳はしないほうがいいでしょう。水泳では耳抜きというものがあるように耳管から空気の出入りがあって、一時的に中耳が陰圧になるので外耳の水が陰圧の中耳にチューブを通して入り込みやすいためあまり良くはありません。
チューブを入れることにより不快な難聴の症状の改善されます。
通院回数も中耳炎で通っているときより格段に減り、1ヶ月から2ヶ月に1度程度の受診でよくなります。また、チューブは半年くらいたつと自然に抜けるものですので再度取り出すための手術が必要といったことはありません。(チューブの抜ける時期には個人差があり、つけてもすぐに抜けてしまう人から2年以上チューブがついたままという人までさまざまです。かならずしも半年で抜けるというわけではありません。)
チューブが抜けた後の中耳粘膜も軽快して、自然に抜けた後も滲出性中耳炎が軽快している人が非常に多くみられます。
滲出性中耳炎などがひどくなってから大掛かりな手術をするより、簡単な手術でチューブを立てるという方法があることを知っておいてください。
難聴とは何かの原因で聴力が正常より低下し、音の聞こえが悪くなった常態のことを言います。
難聴は大きく分けて伝音声難聴、感音声難聴、混合性難聴の3つの種類に分けられます。
急性中耳炎、慢性中耳炎、滲出性中耳炎などの中耳炎によって起こる難聴は、伝音声難聴の主な原因となります。伝音声難聴とは、外耳音雛か耳の伝音機構に障害が起こって聞こえにくくなるタイプのものです。
中耳炎による難聴は、炎症によって中耳に液体が溜まって鼓膜が十分に振動できなくなったり、膿が溜まって孔があく鼓膜穿孔のためにおこります。
難聴の程度はほとんどの場合、軽度から中程度です。さいだいでも60デシベル程度の障害で、高度に難聴になることはありません。しかし、慢性中耳炎で炎症を繰り返していると、内耳まで炎症が及び混合性難聴になることもあります。
難聴の治療では難聴を引き起こす原因疾患におおじた治療をおこないます。中耳炎による難聴(伝音声難聴)の場合は、孔のあいた鼓膜や破壊された耳小骨の形成手術をすれば聴力を回復させることができます。
伝音声難聴の場合は音を大きくすればはっきりと聞こえるので、徐々にテレビの音などが大きくなっていくといったことが見られます。
難聴をほっとき、悪化した場合失われた聴覚は元には戻りません。軽度の難聴のうちにしっかりと治療をすれば悪くなる前に進行をとめることができるので聞こえが悪いと思ったらすぐに病院を受診するようにしてください。
中耳炎は病院で治療しなければいけない病気の一つです。自然に治るものではありません。では病院での治療とはどのようなことをするのでしょうか。これから中耳炎の中でも代表的な急性中耳炎と慢性中耳炎の治療法について書いていきたいたいと思います。
急性中耳炎の治療にはペニシリンやセフェム系薬、ニューキノロン薬などの抗菌薬を用いれば2週間以内に治癒します。2週間服用しても改善しなければ耐性菌を生じるので、服用をやめ、別の対処法を考えます。鼓膜に膿が溜まり痛みが強い場合は鼓膜切開などの処置がとられます。他には疼痛や発熱に対して鎮痛剤、解熱剤を用います。
問題になるのは薬を飲み始めて3、4日で症状が軽快するため、途中で服用をやめてしまう場合です。完治しないまま放置すると中耳粘膜に浸出液が溜まり、滲出性中耳炎に移行することもあります。
次に慢性中耳炎ですが、こちらは外科的治療になります。メインは鼓膜形成術や鼓室形成術などの手術で、薬物治療は中耳炎の進行を抑えたり、耳垂れを止める目的でおこなわれます。起炎菌を特定して抗菌剤を内服するほか、ニューキノロン薬の点耳薬を局所に用います。この場合も2週間以上たつと使用を中止します。
手術の場合は顕微鏡を使い鼓膜を切開します。聴力改善には手術が必要となります。
こうした危険な慢性中耳炎に進ませないためにも、急性中耳炎にかかったときも甘く見ず、早めに専門医にできるだけ早く受診する事が大切です。